#07

菓子処たかぎ

自慢のどら焼きに加わった
香ばしい富士のほうじ茶あん

富士のほうじ茶の粉末を白あんに練り込み、アクセントに手亡(てぼう)鹿の子を入れたあんを、卵たっぷり、ふんわりした生地が自慢の皮ではさんだ菓子処たかぎのほうじ茶どらやき。食べ進めると現れるほうじ茶の風味が楽しめます。ほうじ茶をしっかりと味わえるように、そして和菓子の味のバランスを崩さないように、店主が色味と味わいを確かめながら出来上がった富士市ならではの逸品です。

マツムラ製茶の細かな茶葉を使用し、すっきりとした味わいのほうじ茶の生地に、蜜漬けのりんごの角切りを練り込んだほうじ茶羊羹。ほのかな酸味と食感の変化を楽しむことができます。お茶屋さんから富士市のほうじ茶は酸味のあるフルーツに合うと聞いたのも、ヒントになりました。ほうじ茶色の自然な見た目にするため、色味が濃くなりすぎないように工夫しています。

地元の果実を使った富士ブランドのフルーツ大福が人気の当店。夏はデラウェアより大きな粒のブルーベリーや、キウイ、イチジクなどが登場。一年の中での一番人気は、やはりいちご大福です。クリスマスから5月末まで、章姫、紅ほっぺ、きらぴ香、おいCベリーなど、時期によって異なるいちごが登場します。その他にも、季節が感じられる和菓子を求めて、いろいろなお客が当店を訪れます。

店主は富士市に生まれ、菓子職人歴30年。茶道裏千家淡交会の准教授でもあり、もともとお茶が好きだと話します。東京の知人が富士市に来ると「水がおいしいね」と驚くという富士の名水や、寒くなく、暑くない、穏やかな気候に恵まれたふるさとを大切に思っています。農産物にも恵まれた土地なので、これからも地産地消を意識して和菓子作りをしていきたいと考えています。

菓子処たかぎ